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なぜ私はシルフィが嫌いなのか -『無職転生』

備忘録第7弾。

今回は『無職転生 - 異世界行ったら本気だす -』について。
第2弾でいつか読む読むと書いてから約1か月、満を持しての記事になる。
番外編も含めると300万文字超のド長編であるこの作品。ダレずに読み切れるか不安だったが結局6日で完走してしまった。なろう総合1位は伊達じゃなかったというわけです。さて、書きたいことがたくさんあるので早速。

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まず読み始めて感じたのが『文章の安定感』。ライトな文体というわけではないのにすっと頭に入ってサクサク読める。この読みやすい硬派な文章は間違いなくこの作品の魅力の1つだろうと思う。


この物語は人生を後悔していた一人の無職ヒキニートが異世界に転生するところから始まる。転移ではなく"転生"、赤ん坊として生まれなおしたのだ。人生のリスタート権を得た主人公ルーデウスが心を入れ替えて2度目の人生を異世界で歩んでいく。前世の知識を引き継いでいたルーデウスは時代の寵児として両親に持て囃されながら成長していく。期待など微塵もされなかった前世と比べると皮肉なものである。

ルーデウスの教師役として招かれた青髪の魔女ロキシーに師事されて、ルーデウスは魔法において頭角を現していく。そしてこの二人についてまず第一に好きなシーンが『ルーデウスが外に出るための第一歩を踏み出す』ところ。現世で長い間家に引きこもっていた彼は外の世界に恐怖を抱いていた。そんなルーデウスを優しく諭すロキシーが本当に良い。お察しの通り私は熱心なロキシー教徒と化してしまう訳である。


そして驚いたのが、この作品、初っ端からかなり官能的なシーンがある。
ルーデウスの両親の情事を覗きながら手を動かすロキシーだったり、メイドに手を出して妊娠させちゃう父親だったりと、なまじ描写が丁寧なせいでそりゃまあ官能的だ。このあたりもまたこの作品の魅力であるのではなかろうか。まあ序盤以降はそういうシーンは減ったが。

ストーリーについてはこれ以上書いていくとキリがないので、ここからは各登場人物について雑記していく。


まずロキシーから。妻ポジションの3人のうちで一番好きなのがロキシー。結婚するまでの過程が本当に良いんだ。離れ離れになってから幾度も幾度もすれ違いを繰り返して、満を持しての再会シーンは心の底から燃えたものです。そこからの二人の会話は全部良い。ルーデウスが既婚であると知ってからのロキシーの心中の描写が切なくて尊い

続いてエリス。この子も好きだ。どこまでも真っすぐで純粋で、空回りばかりしてしまうところがなんとも。彼女がルーデウス、謎の亜人と共に異国の地を旅する少年編は個人的にかなり好きな章である。ただ最強を目指す剣修行パートも良かった。

そしてシルフィ。ルーデウスが最初に結婚した紛れもないメインヒロインであり、作中唯一の嫌いなキャラとなる。このキャラのせいで学生編以降ずーーーーっと最後まで心のモヤモヤが消えなかった。とにかく何もかもが気に喰わなかった。私はどうしてもこのキャラに『狡猾』『嫌な女』という印象を受けてしまう。

この嫌悪感について少し考察してみる。まずキャラクター設定自体は嫌いではないのだ。おそらく子供時代にそれぞれフラグを立てて、成人してからそれらを回収していく物語の構成と『順番』が問題だったのだと思う。

シルフィ旗→ロキシー旗→エリス旗→シルフィ回収→ロキシー回収→エリス回収
(※旗=フラグ)


このうちのロキシーフラグとエリスフラグがとにかく強すぎた。この時点で彼女らに全力で感情移入してしまうのだ。シルフィのフラグなんて言っちゃ悪いが忘却の彼方に消え去っている。そこでルーデウスとシルフィが突然再会して、なんやかんやあり結婚してしまう。「えっ、他の2人は!?」となってしまうのは必然といえる。

第2妻となったロキシーが第1妻であるシルフィに対して罪悪感から始終申し訳なさそうにしているのを見ると「あああああ」となってしまう。そこでシルフィは「順番が違うだけだ気にすることはない」という諭す。お前が、お前がそれを言うのか


とまあ、ヒロイン談義についてはこのへんで。

最後にこの作品で一番好きなキャラクター、アイシャについて少し雑記する。

私はアイシャがとにかく好きでして。この作品で一番人間臭く、未熟で、卑怯な彼女が本当に。無職転生サブストーリーのアイシャ編は最高でした。なにかと物議を読んで今は削除されているが、最も感情移入できた話であった。

自分の気持ちは明るみに出され、無様にも愛を叫んだ。

 この一文が最高に良いんだ。溜め込んできた鬱憤や感情が爆発するこのシーンが。

 


なろうの頂点に君臨する作品はやはり凄かった。
書籍版とか何巻まで発刊されるのやら...

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