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周回の果てに -『リライト・ライト・ラスト・トライ』

なろう備忘録第41弾。

あらすじ:
神獣の守護人は、異世界からやって来る。
守護人の護衛官を務めることになった青年トウイ。そして選ばれた少女・椎名。彼女の願いは、故郷への帰還ではなく、世界の安寧でもなかった。
──「望むものは、たったひとつ」

 
わたしは愚かで、最低だ。
何度も何度も、誤った選択をして、道を間違え、人を見捨てる。
-----第8章『浅い眠り』


正しい道を見つけて、掴んでみせる、必ず。
何を代償にしても。
-----第2章『はじまりの時』


 
90万文字。ただ一人の少年を守るためにループを繰り返した少女のラスト・トライを描く異世界ファンタジー。基本的に描かれるのは最後の周回のみ。

この作品の特徴は『ループ能力』の負の要素を惜しむことなく前面に押し出しているところにあると思う。自分だけ過去をやり直すというズルをしている自覚からくる罪悪感。ただ一人を助けるためだけにループを行い、助けることが出来たであろう他人を見殺しにしなくてはならないという葛藤。

心を殺し、ただただ淡々と繰り返しているつもりでも、回を重ねるごとに少しずつ積み重なっていく狂気。そして、何度ループを繰り返したとしても『最初に私を助けてくれたあの少年』を救うことはできないという事実。

トーリーもまあ全体的にシリアスで暗めですが、主人公の周りにいる人々はクセが強いけど良い人ばかりで上手いこと緩和剤になっています。また一応ボーイミーツガールものに分類される作品だと思うので、ずーっと友達以上恋人未満って感じな彼らの恋愛模様(?)をニヤニヤしながら眺めるのも良い癒しになると思います。

人はどんどん死んでいきますし、けったくそわるい神獣の煽り言葉にイライラしたりと、主人公の心だけではなく読者の心までも折ってくるような作品ですが、トーリーは間違いなく面白かったのでページを捲る手は止まらなかった。いやあ、良い作品でした。

 リライト・ライト・ラスト・トライ
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